裂肛(切れ痔)|南草津あおぞらクリニック - 南草津駅西口より徒歩5分の内科・消化器内科・外科・肛門外科

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裂肛(切れ痔)

裂肛(切れ痔)|南草津あおぞらクリニック - 南草津駅西口より徒歩5分の内科・消化器内科・外科・肛門外科

裂肛(れっこう)とは

裂肛(れっこう)

便秘や下痢によって肛門上皮(肛門出口付近の皮膚)が切れたり裂けたりする病態のことで、一般的に「切れ痔」と呼ばれています。排便時に出血や痛みを伴います。発症後数日で回復する急性裂肛と、裂肛を繰り返すことで傷が深くなり、やがて潰瘍になってしまう慢性裂肛があります。慢性裂肛では痛みが持続し、傷の内側に肛門ポリープや外側にイボを形成することがあります。さらに進行すると肛門が硬くなり出口が狭くなってしまう肛門狭窄を起こすこともあります。女性に多く、とくに20~40代に好発します。

裂肛の原因

便秘で硬い便を無理に排泄しようとした際の刺激や下痢便の強い勢いなどによって起こります。女性に多くみられますが、その要因の一つには、ダイエットなどの食事制限で、便秘気味になる女性が多いことが挙げられます。食事量が少ないと便のかさが増えず、腸が刺激されないため、便秘になりやすくなります。また下剤の多用によって下痢を繰り返すことも要因として挙げられます。
便秘気味の方は、切れ痔が慢性化してしまう傾向があります。切れ痔は排便時に鋭い痛みが生じるため、便意があっても排便を我慢してしまい、その結果、便秘を引き起こします。便秘になると便は硬く、肛門を傷つけやすい状態となります。こうした悪循環によって慢性化し、治りにくくなってしまいます。

裂肛の種類と症状

切れ痔(裂肛)には急性裂肛、慢性裂肛、肛門狭窄の3つの段階があります。

急性裂肛

出血は排便時にトイレットペーパーにつく程度で多くはありませんが、この部分は痛みを感じる敏感な部分であるため傷口が小さくてもジーンとした強い痛みが生じます。排便後もしばらく痛みが続くことがあります。急性裂肛の多くは傷が浅いため、軟膏や飲み薬によって治癒が期待できます。

慢性裂肛

裂肛を繰り返す慢性裂肛は、傷が深くなり周囲が炎症で腫れて痛みが持続します。潰瘍になったり、見張りイボ(皮膚の突起物)や肛門ポリープができたりすることもあります。薬物療法で治る可能性は低いため、手術療法が検討されます。

肛門狭窄

長年、慢性裂肛を放置しておくと、肛門が狭くなる肛門狭窄が起こることがあります。痛みはさらに強くなり、治療は手術療法が選択されます。

裂肛は、慢性化して悪化する前に適切な治療を受けることが大切です。気になる症状があればお早めにご相談ください。

裂肛の診断

裂肛の診断は、問診や視診・触診、肛門鏡検査などによって行われます。合併症として、肛門潰瘍や肛門ポリープなどが起こることもあるため、これらの有無を調べることもあります。また、血便が生じる疾患には肛門がん、大腸がん、大腸ポリープなども存在するため、症状や年齢に応じて大腸内視鏡検査を行います。

裂肛の治療

急性裂肛の治療は、原因となる便秘や下痢を改善して傷を治す保存的治療が基本となります。便通を整えるとともに、軟膏や座薬を用いた薬物療法によって多くの場合、治癒します。慢性裂肛になると、保存的治療で治る可能性が低くなり、薬物療法で症状が改善しない場合は、手術療法を考慮します。手術内容は症状の程度によって異なりますが、軽度であれば用指肛門拡張術あるいは側方内肛門括約筋切開術が行われ、進行して重度の肛門狭窄を起こしている場合は、肛門の外側の皮膚の一部を移動して肛門を広げる肛門皮膚弁移動術などが適応されます。

保存的治療法

食生活や排便習慣などを改善して、症状の悪化を防ぐ生活療法が中心となります。並行して薬物療法も行います。

便通の調節

便秘や下痢を起こさないように食事内容をコントロールします。便秘に対しては十分な水分(1日2~2.5リットル程度が理想)の摂取と、食物繊維をしっかりとることが大切です。必要に応じて膨張性下剤を内服いただくこともあります。

適度な運動

運動は腸の動きを活発にし、排便をスムーズにします。ただし、過度な運動はいきんだ時に肛門に負担をかけるので注意しましょう。

肛門の衛生を保つ

痛みなどで肛門の衛生が保てない場合、入浴・座浴が有効です。温まることで血流が良くなり、痛みの改善や傷の早期治癒につながります。

薬物療法

注入軟膏や座薬を、症状に応じて使用します。鎮痛薬や抗炎症薬を内服いただくこともあります。

手術療法

用指肛門拡張術(ようしこうもんかくちょうじゅつ)

切開はせず、指を挿入して狭くなった肛門を広げる術式です。裂肛を繰り返す原因が、括約筋の緊張が強すぎるという場合に行われます。局所麻酔後、指で肛門を広げることで括約筋の過緊張を緩め、肛門が十分に開くように改善し裂肛の再発を防ぎます。

側方内肛門括約筋切開術(そくほうないこうもんかつやくきんせっかいじゅつ)

肛門の側方(周りの皮膚)からメスを挿入し内肛門括約筋を浅く切開し、強すぎる括約筋の緊張を正常な状態に戻す手術です。これにより肛門が広がるため裂肛になりにくくなり、痛みも和らぎます。保存的治療を行っても排便時の痛みが改善しない場合や、用指肛門拡張術と同様に、裂肛を繰り返す原因が、括約筋の緊張が強すぎるという場合に行われます。

肛門皮膚弁移動術(こうもんひふべんいどうじゅつ)

裂肛が慢性化して潰瘍となった部分や、肛門ポリープ、見張りイボを切除してできた傷口を、すぐ外側の皮膚をずらして縫合する手術です。この皮膚の部分は肛門の中に移動して新たな肛門となります。括約筋切開術を同時に行うことで裂肛の再発を防ぎます。

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